「コンビニの店舗の電気代が高い…」「コンビニの電気代を節約したい」このような悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか?電気代はコンビニの利益率を下げる要因のひとつです。電気代を節約できると、利益率を増やすことができ、余裕を持ったコンビニ経営をすることが可能です。しかし「本部のルールがあるから勝手に消灯はできないしな...」と考える方もいるでしょう。そこで本記事では、コンビニの電気代の内訳や従業員に教育するだけで行える節電方法について紹介します。コンビニの店舗を経営している方は、ぜひ最後までお読みください。コンビニの店舗の電気代は平均月27.8万円東京都環境局の資料によると、東京都内の平均的なコンビニの年間電気代は約334万円で、1ヶ月あたり約27.8万円です。コンビニの立地や規模によるため一概にはいえませんが、多くの店舗が24時間営業で、顧客が少ない深夜にも電気を使用します。また、冷蔵・冷凍食品やホットスナックなどの、食品の品質管理にも多大な電力が必要です。コンビニの店舗の電気代の内訳コンビニの電気代を節約するためには、何に電力が使用されているのかを知ることが重要です。店舗の立地や敷地面積によって異なりますが、東京都環境局の資料から一階建て単独タイプ、敷地面積が165㎡の店舗の電気代の内訳を見ていきましょう。なお、本章を読む時間がない方に向けて、内訳を表でまとめております。電気代の使用項目内訳加熱保温設備26.1%冷蔵・冷凍設備24.6%空調設備20.6%照明設備15.9%その他の設備12.8%それぞれの項目を詳しく解説していきます。加熱保温設備:26.1%コンビニの電気代の内訳としては、加熱保温設備が全体の26.1%を占めます。主に以下のような設備が加熱保温設備です。揚げ物調理のフライヤーホットスナックの保温ホットドリンクの保温電子レンジ給湯ポットホットドリンクやホットスナックの保温設備に使用される電気代が、他の項目に比べてもっとも高い数値になりました。とくに揚げ物を調理するフライヤーの消費電力が高い傾向にあります。また、ビジネス街では会社員がお昼にお弁当を温めたり、カップラーメンを食べるために給湯ポットを使ったりするでしょう。イートインスペースがあると、これらの使用頻度がさらに多くなる可能性があります。さらに、冬にはおでんやホットドリンクなどのウォーマーに占める電気代が高くなることも考えられます。冷蔵・冷凍設備:24.6%コンビニの店舗の電気代の内訳で、冷蔵・冷凍設備は全体の24.6%を占めます。これは加熱保温設備に次ぐ大きな割合です。コンビニの冷凍・冷凍設備としては、主に以下が挙げられます。コールドドリンクのリーチインスイーツなどのショーケース冷凍食品のショーケースコンビニでは、入口の対面・横側の壁一面が冷蔵・冷凍スペースになっているケースがあります。とくにコールドドリンクのリーチインは、裏側からドリンクの補充ができるほど大型なので、使用電力が大きくなるのです。また、冷凍食品のバラエティが増え、コンビニの主力商品になったことも冷蔵・冷凍設備の電気代が大きい要因です。2010年代にコンビニコーヒーがヒットしたことで、アイスコーヒーのカップを保管する冷凍庫が追加された店舗もあるようです。参考:東芝|コンビニが冷食を拡大する理由空調設備:20.6%コンビニの店舗の空調設備の電気代は全体の20.6%です。加熱保温設備と冷蔵・冷凍設備に次いで大きな割合になります。空調設備の電気代が高くなる原因としては、主に以下が挙げられます。ドアの開閉が多く空調効率が悪くなる夏場は直射日光で冷房の効率が悪くなる顧客の出入りが多い時間帯は、ドアの開閉が多くなり、理想的な室温を保つことが難しくなります。さらに、コンビニは外から店内が見えるようにガラス張りになっているため、夏場は直射日光の影響で冷房の効率が落ちてしまいます。室温を保つのに、空調の設定温度を高く(低く)する必要があるため、より多くの電力量を消費するのです。照明設備:15.9%コンビニの店舗の電気代のうち、照明設備は15.9%を占めます。照明設備には以下があります。店内の天井照明駐車場の外灯看板の照明ショーケースの照明照明設備は店舗内だけでなく、看板や駐車場の外灯にも使用されます。コンビニによっては看板のサイズが大きく、消費電力も高くなるでしょう。また、店内では天井だけでなく、バックヤードやショーケース、トイレなどにも照明が使われています。遠くからでもコンビニの存在をアピールし、24時間快適に営業するために、照明が多く設置されているのです。その他の設備:12.8%コンビニの店舗の電気代の内訳として、その他の設備に全体の12.8%かかっています。その他の設備とは、主に以下を指します。ATMマルチコピー機トイレのハンドドライヤー清掃用具コンビニのマルチコピー機は、コピーやチケット販売、行政サービスなどに活用されるため、その分多く使用されます。その他にも、ATMや掃除機、トイレのハンドドライヤーなど、電気を使用する設備はたくさんあります。加熱保温設備や空調設備などに比べると目立ちませんが、電気代に占める割合を考えると決して小さくはないでしょう。コンビニの店舗の電気代を節約する方法前述した電気代の内訳を元に、それぞれの節約方法を詳しく解説します。具体的な内容は以下の通りです。加熱保温設備の節電方法冷蔵・冷凍設備の節電方法空調設備の節電方法照明設備の節電方法一つひとつの節電による効果は小さくても、積み重ねると大きな節約につながります。できるところから見直していきましょう。加熱保温設備の節電方法節電対策節電理由おでん加熱時に蓋を閉める蓋を閉めるとウォーマーの熱が逃げるのを防げるため。フライヤーのセーフモードを活用するセーフモードを使用すれば加熱時間を抑えられるため。ホットドリンクを常温から温める温める時間を短縮できるため。給湯ポットを利用者数に合わせる給湯ポットの数を最適化させると、電力消費を効率化できるため。冷蔵・冷凍設備の節電方法節電方法節電理由ショーケースのフィルターを清掃するフィルターの定期的な清掃は、冷蔵・冷凍設備の電力ロスを抑えられます。リーチインの開閉を減らす開閉を減らすと、リーチイン内の温度を保ちやすいため。平置き冷凍設備に蓋をする冷凍設備に蓋をすると、小さい電力で商品を凍らせられるため。冷気の流れに注意する商品やPOP広告の配置が冷気の流れを妨げないと、効率的に冷やせるため。省エネ設備に見直す省エネな冷蔵・冷凍設備に変えると、消費電力を抑えられるため。空調設備の節電方法節電方法節電理由フィルターを清掃するフィルターを清掃すると、冷暖房の効率を高められるため。室外機の環境を見直す直射日光が当たったり、風通しが悪かったりすると、空調効率が下がるため。温度設定を見直す空調の温度を1℃緩和させるだけで、電力消費量の削減が見込まれるため。夏場は窓にスクリーンをつける窓にロールスクリーンを取り付けると、室温の上昇を抑えられるため。照明設備の節電方法節電方法節電理由LED照明に交換する蛍光管よりLED照明のほうが電力消費が少なく、長持ちするため。電気の消し忘れをなくす人がいない場所の電気を消すと、その分節約につながるため。店舗内の照度を見直す照明の明るさの度合いを低くすれば節約につながるため。屋外照明の点灯時間を短縮する屋外の明るさに応じて、屋外の点灯時間を短くすると節電につながるため。まとめ 本記事では、コンビニの店舗の電気代の内訳と、それぞれの節電方法を紹介しました。すぐに始められる手法もあれば、初期投資が必要な方法もあります。自社の店舗・ルールにあった節電方法から始めてみましょう。ただし「店舗数が多くて、節電のルールを従業員一人ひとりに教育することが難しい」「従業員の負担になり、結果的に顧客満足度の低下につながりそう」と考える方もいるでしょう。そのような方は、株式会社メンテルのサービスを覗いてみてください。メンテルでは、店舗向けに光熱費を節約できるサービスを提供しています。たとえば、空調の操作を店舗の統括本部が一元管理できるシステムでは、本部が各店舗のデータ収集と遠隔制御を行え、店舗ごとの電力消費量をパソコンで把握できます。ぜひお気軽に資料請求のお問い合わせをしていただけますと幸いです。